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先日、お客様とこんな話になりました。

「銀座のバーテンダーは、西海岸カクテルをつくりたがらない。」

オーセンティックバーのバーテンダーは、いわゆるチャキチャキのアメリカ生まれ、かつニューウェーブのカクテルを、あまりつくりたがらない、ということです。具体的には、セックス・オン・ザ・ビーチやB-52、MIDORIなんちゃらやら、各種シューター。

自分もやはりこの手のカクテルには偏見があって、正直、つくる際あまり気乗りしませんでした。でした、というのは、ここ1,2年で認識を少し改めたので。

カクテルやウィスキー一本一本、彼らの背景にドラマを求める日本人(飲み手も作り手も)からすると、どうも西海岸カクテルってやつはそのドラマが感じられないんです。やっつけ感というか、アメリカのおバカ感というか、そういうものがチラチラ見えるんですよ。

そして、西海岸カクテルの極右に位置するといっても過言ではないカクテルがコレ(生まれは東海岸ロングアイランドと言われていますが、西で火がついたということで)。
blog 399

「ロングアイランド・アイスティー (Long Island Iced tea)」

  ・ジン 15ml
  ・ウォッカ 15ml
  ・ラム 15ml
  ・テキーラ 15ml
  ・コアントロー 15ml
  ・レモン・ジュース 20ml
  ・シュガー・シロップ 1tsp
  ・コーラ 適量


これをトールグラスで飲むわけです。が、突っ込み所満載なんですよね。ホワイト・スピリッツどうしを混ぜてしまうって、どーなのよ?って感じです。しかも、全種類。もー、アホか?と。日本人バーテンダーは、まず思いつきませんし、やりません。

ここから先は、自分の想像ですが・・・

おそらく、

『とあるバー、あるいはパーティーで、「なんかもっと強い酒ねーのかよ!」となり、その辺りにあるホワイトスピリッツをかき集め、「全部入れちゃおうぜ。」と。
「これだけじゃあれだし、コーラでちょっと割るか。」(このコーラってのが、アメリカ~、というか安易)
「ちょっと、甘いからレモン絞ろう。」(完成)
「あれ、ちょっとレモン・ティーっぽくね?!」(舌おかしいですよ)』

と、こんな感じで出来たんじゃないでしょうか。

ところで、なぜつくるのに気乗りしなかったかのを改めたのか?の話。

とあるお客様に、このカクテルをオーダーされた際、ちょっと正直に言っちゃったんです。

「ふざけてますよね、このカクテル。自分、このレシピにモノをクリエイティブする心意気というか愛が感じられないんですよ。別に気を抜いてつくるわけじゃないですけど、気が入らないんです。」

お客様曰く、「え~、そんなこと言わないでよ。これ私の青春のカクテルなんだから。」

話を聞くと、青春時代をアメリカで過ごしたそのお客さんは、このカクテルには思い出が沢山詰まっているといいます。異国の地での楽しい思い出や、辛い思い出、さまざまなことが、このカクテルを飲むとフラッシュバックするのでしょう。

その後、このお客様以外にも「あの頃は楽しかったなー。ロングアイランド・アイスティーは、アメリカでの青春時代のカクテルだなー。」という方にお会いしました。

それ以来、「ロングアイランド・アイスティー」、俄然気を入れてつくれるようになったんです。

このカクテルの肝は、コーラはあくまで色づけ程度、決してコーラ割りではありません。醍醐味は、「ウワッ!」と圧倒的に迫るアルコール感。

たまにいるんですよ、「このロングアイランド・アイスティー強~い。飲めな~い。コーラもっと入れてくださ~い。」

足しますけどね。「ちょっと強くつくりすぎちゃったかなー。」なんて言って。もう一人の自分はカウンターひっくり返す勢いですけど。

でも、ふと思うんです。

スコップでザクザクとグラスに放り込まれる氷、ポアラーから無造作に注がれるスピリッツ、バーガンから出る気の抜けたコーラ、乱暴に投げ込まれるペラペラのレモンスライス。ここまで30秒。

アメリカンなこのカクテルを、ちまちまメージャーカップを傾け、丁重につくることは本当の意味でオマージュではないのかなー?丁寧につくればつくるほど、このカクテルの本質からずれていってしまうのかも、と。

今度、クラブへ行った時、久しぶりにオーダーしてみよう、と思う今日この頃でした。
Comment
≪この記事へのコメント≫
飲んだことないから、ホントに紅茶入ってるのかと…^^;

アメリカって歴史が浅い感じだしねぇ。

カウンターひっくり返せたら、すごいね!!
2009/05/29(金) 14:26:37 | URL | セイラ #lO3nIXUQ[ 編集]
この紅茶入れてないのに味がするって言うエンターテインメント性と元々は違いますが飲みやすいけどチャンポン感がなんかお遊び好きな日本の若者の間でも流行ってたかと。ロングアイランドってついてるし塩+ライム+テキーラショットと同じような海外の異文化にちょっとかっこよさを覚える世代にも見事にマッチしたんじゃないでしょうか?
2009/05/29(金) 15:38:24 | URL | イエ朗 #-[ 編集]
ご無沙汰です。

帰国してからと言うものバタバタ続きで・・。
僕のオリジナルのサイドワインダーにちょっと似てますね~。

バイトしてた時に強いの作りたくってその辺のスピリッツ全部混ぜたのが思い出されますわ(笑)

でも最終的には味もスピリッツの量も調整した記憶が・・・・。
いずれにしても僕の中ではロングアイランドは昔のヤンチャしてた時を思い出させる逸品かと!(^^)!
2009/05/30(土) 11:15:44 | URL | ユーラシア #-[ 編集]
時々、動画サイトで中南米のバーの様子などを眺めるのですが、「日本でこんなことやったら激怒もんだぞ」と言いたくなるぐらい、ものすごくいい加減な作り方をしていることがあるんですね。でもお客さんは喜んでるし、店主は楽しんでる。

 Gimlet 【ギムレット】は、鉱夫に読ませるためのラムが入っていたバケツに、誰かがライムをぽいぽい放り込んで出来たのが始まりと信じているのですが、カクテルって本来はそういうものだと思うから。面白く、楽しく飲めるなら、それでいい。メジャー・カップできっちり何mlという方が本来とは違う姿なんじゃないかな、と。そういう意味では、ロング・アイランド・アイス・ティーの存在って好きですよ。あまり飲まないんですけどね(笑)。
2009/06/03(水) 23:22:14 | URL | 倖成 #iqhSIKS2[ 編集]
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突然の投稿にも関わらず、最後までお読み頂き有難うございました。
2009/06/10(水) 16:02:10 | URL | アジアカラー #-[ 編集]
セイラさん>そう、ホントに紅茶使ってるって思ってる人多いみたい。つくってる最中、あれ?紅茶入れないの?って。

イエ朗>ミーハーだね。

ユーラシアさん>ども。やはり、これはこれで皆さん思い出の一品的なカクテルなんですねー。

倖成さん>そうなんですよね。それをまた我々流にアレンジして、逆輸入的にサプライズさせるってのもアリかと。
2009/06/11(木) 14:09:21 | URL | ChiiChii #-[ 編集]
これらのカクテル、美味しいけれど...。(苦笑)

なぜか滅多に飲まない事を思い出しました。


シューター系はトラウマがあって…。
2009/06/11(木) 19:14:04 | URL | 流香 #-[ 編集]
流香さん>自分もシューター系では、いろいろやらかしてますね。
2009/06/13(土) 12:51:26 | URL | ChiiChii #-[ 編集]
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